2021/07/01

全国の高校教員へ動画コンテンツを"無償提供" |総合型選抜(旧AO入試)専門塾が入試の機会均等を促進

指導者向けに収録した映像授業を配信。「わかりやすい学力偏差値という概念を捨てられず、未だに学”校”歴を気にする日本教育」に警鐘を鳴らす。

株式会社花形 (所在地:京都府京都市、代表取締役:小澤忠) が運営する「総合型選抜専門塾AOI」 (以下 「AOI」)は、総合型選抜に関する指導補助教材プログラム「AOI for Teachers」を全国の高校教員へ無償提供することを決定した。指導時の課題教員の質問に答える会員制のチャットサービスも、併せて無償提供する。

■「AOI for Teachers」とは

AOI for Teachersでは、生徒に対して日々指導を行っている先生に対して、総合型選抜(AO入試)への理解を深めてもらうと共に、これからの入試改革への準備をサポートしていく。本コンテンツでは、10本の動画による基礎知識と指導/対策の知識をインプットすることができる。(2021年7月現在) さらに、サポートチャットに参加いただくことにより、受験情報の共有、他校の先生との意見の交換や指導課題へのアドバイスなどが受けられるようになる。

「AOI for Teachers」運営元であるAOIは、総合型選抜(AO入試)を専門とし約1,500名の生徒を輩出している。この新しい取り組みを通じて、まずは受験生やその周りの学校教員などに総合型選抜の本質を深く理解してもらうこと、それによって偏った判断ではなく正しいスタンスで選択肢を選べるような教育現場を実現していく。そして「地域・教育格差の是正」と、総合型選抜が日本全国で主流になることで「学”校”歴社会への脱却」へ繋がることを目指す。

AOI for Teachers 概要
AOI for Teachers 概要

■総合型選抜(AO入試)の現状

世界でスタンダードになっている「総合型選抜(AO入試)」[*1]は、学力だけではなく受験者の「人間性・学習意欲・課外活動」などを重視し、大学のアドミッション・ポリシー(求める理想の学生像)に合致した受験生が合格できる入試形態だ。

一方、日本の大学入試においては、学力試験による一発勝負で大学のテストを受験し点数の高い人から合格するシステム「一般選抜(一般入試)」がスタンダードであり、「総合型選抜(AO入試)」はまだまだ普及していない。文部科学省が発表している令和2年度の入学者選抜状況によると、総合型選抜を利用した大学入学者はわずか10%[*2]だ。そのため、高校や予備校などの教育機関においても知識や対策基盤が十分でないというのが現状だ。

文部科学省「令和2年度国公私立大学入学者選抜実施状況」より作成

普及していない一つの原因として、総合型選抜を一昔前の「一芸入試」だと勘違いをしている教育関係者がまだまだ多いことが挙げられる。実際に、AOIへ進路相談に来る受験生の中には、下記のような間違ったアドバイスをされ受験を諦めようとする事例もある。2021年5月度に、総合型選抜受験経験者、今年受験する者を対象に社内で実施したアンケートにおいて下記のような結果を得られた。

▼ 実際に受験生が受けた間違ったアドバイス
「先生から、一般入試で大学に入らなければ大学で落ちこぼれて留年する上、就職活動においても不利になると言われていた」
「部活動で成績を残していたわけでもなかったので、先生にはAOで合格は絶対無理だと言われていました」
「先生も親も私も、すごい経歴を持ってないと合格できないものだと思っていたので、全力で止められました!」
▼ 周りから理解が得られず苦労した点
「学校の先生がAO入試は普通の入試ではない為、数多く受けるのではなく一般入試に向けて勉強するべきだという固定概念があり、調査票を発行してもらうのに苦労した。」
「親から否定しかされなくて自信が持てなかった」
「学校の先生は総合型選抜にまだ疎く情報も所持していなかったため、自身でリサーチをする必要がありました。また、前例もなかったのでそこが苦労しました」
▼ 総合型選抜を受験したことで、得たこと/学んだこと
「目標が自分にとって正しかったら(本気だったら)、どんなにしんどくても頑張れるということ。自分の選択肢を広げる方法はどこにでも転がっているということ。」
「明確な理由を持って、入学し、学べるので、一般より効率的・有意義な学生になれる。」
「自分の夢が誰かに認められる、それが大学合格に繋がるという幸せ、嬉しさを感じました。」
「将来のビジョン、大学で学ぶことが明確になった。実際に大学に入学して4年生ですが、志望理由書に書いたことを実際に学べており、すごく勉強が楽しい。」

※ 原文を抜粋


問題の原因は、実際に経験した人と、していない人との情報格差や理解の差分が大きすぎることにある。当然それを支持する保護者や指導者の知識不足ということも起因する。

歴史的にも学力偏差値は一つの社会的基盤になっており、日本ではこのような入試制度はなかなか受け入れがたく反対する人も少なくない。当然、学力は重要である。しかし、測る指標が学力偏差値に偏りすぎている現状は打開すべき課題であり、あらゆることが個にシフトしている中、国力の根幹である教育がこのままではいけないと強く感じている。だからこそ、「AOI for Teachers」を通じて指導者の認識から変えていくことに挑戦する

■「AOI for Teachers」 無償提供|概要

募集期間2021年7月1日 〜 
対象全国の高等学校に所属する教育者
費用無料
内容1. 総合型選抜に関する情報
2. 学生への指導に関する情報
3. 各入試対策に関する情報(志望理由書/小論文/面接など)        
4. 入試情報の提供や指導課題への回答
申し込み方法https://aoaoi.jp/for-teachers/form/

■参考

[*1] 学力テスト重視の入試制度が主流のアジア一部地域も存在する

[*2] 文部科学省「令和2年度国公私立大学入学者選抜実施状況」の一般選抜、推薦入試、アドミッション・オフィス入試の入学者より作成 https://www.mext.go.jp/content/20210330-mxt_daigakuc02-000013863_1.pdf 

[*3] 総合型選抜専門塾AOIが推奨する3校以上の併願をした、2021年度受験生の合格率を算出